ガジェットと雑談@信濃まつもと

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何故iPhone5でなくiPhone4Sだったのか?

iPhone4Sが発表され、iPhone5は発表されなかった。この事に酷く絶望した者も多いだろう。現に私もその一人であったのだから。しかし、冷静に考えればAppleが多くを一度に発表しないのはいつもの戦略である。人々の注目を分散させる事なく、ただ一つの事に注目させる。それがAppleのやり方だ。

今回、Appleが注目させたかったのはiPhoneの進化」よりiPhoneを取巻く環境の進化」である。それはただ単にハードだけが強化されれば良い時代ではなくなったと言う事を意味している。iPhoneと言うとプロセッサ、カメラ、液晶にだけ注目されがちだ。だがここ数年で世界で何より進化したのはTechnologyではなくSocialだ。

初代iPhoneが発表された2007FacebookTwitterはあっただろうか?答えはYesであるがNoである。存在はしていたが、その存在感は存在していないのと同じであった。少なくとも日本ではフレーズすら耳にしなかった。現在はどうだろう?存在しているどころか欠かせない存在にまでなっている。スマートフォンを持つ大半がTwitterをやり、世界の8億人がFacebookを使っている。

しかしそのSocial機能が従来のiPhone弱点であった。ある程度はappでカバーできるが限界がある。写真を撮り、Twitter appを開き、写真をつぶやく。家に帰って写真をMacに読み込んで整理する。実に面倒である。ディズニーランドで友達と集合する時も、電話で場所を聞き出し、行ってみたはいいがなかなか見つからない。実に時間の無駄である。

それらSocial機能の欠点をiCloudTwitter友達を探すでカバーして来たのである。

そして何よりも、音声認識 Siriで他社を大きく切り離したのだ。おそらくiPhone5ではなく4Sとして発表したのはこのSiriに注目を集めさせたかったからだと私は思う。これはまだベータ版ではあるが実に凄い機能だ。以前からApple意外でも音声認識は存在していた。しかしそれは「新宿 天気」「池袋 ラーメン」の様に実用には乏しい内容であった。しかしSiriは違う。「今日、新宿に行くんだけど雨降るのかな?」「池袋でラーメンが食べたいよ。」の様な日常会話で答えてくれるのだ(2011年10月現在は日本語非対応)。それだけではなく、「明日は6時に起きないといけないんだよ。」とSiriに話しかければ明日の朝6時に目覚ましをセットしてくれるのだ。もはや執事かメイドである。私としてはツンデレ美少女メイド(メガネ、ニーソックス付属)を希望する。

私「明日は6時に起きないといけないんだよ。」
Siri「明日の朝6時に目覚ましセットしといたわ。」
私「ありがとう。」
Siri「かっ、勘違いしないでよね!たまたま起きる時間が一緒だっただけなんだから。」

本題に戻ろう。

おそらくこの先、Siriを模した機能を搭載したスマートフォンが多くの他社からも発表される事であろう。特にサムスンサムスンサムスンから。だが所詮は二番煎じでありiPhoneみたいね。」と人々は言うだろう。何処よりも早く発表する事の重要性である。

iPhoneの進化は想像できた。薄くなり、軽くなり、チップが進化し、液晶が綺麗になる。Siriの様に我々が予想していないような進化をさせるのがAppleでありAppleの魅力なのだ。