すべてが美しい、MacBook Pro Retinaディスプレイモデル
”これまで見たことがないはずです。これまであり得なかったので。”
この謳い文句がすべてを物語っている。今回の"WWDC 2012"において、新MacBook Pro "MacBook Pro Retinaディスプレイモデル"が発表された。これはまさしく業界を変える程の素晴らしい製品になるだろう。
ここでスペックを記載してそれについて語るのも良いのだが、スペックはAppleのウェブを見れば良いことなのでやめる。この記事では私がApple Storeへ行って実際に見てきた感想を書こうと思う。正直、買ってもよかったのだが、"MacBook Pro"と言えども従来の"MacBook Pro"とは一線を画した"新MacBook Pro"なので、これから予期せぬ不良が出てくる可能性もあると考え3ヶ月は様子を見る事にしたのだ。
率直な感想を述べるならば、「美しい」という一言に尽きる
・美しすぎる、Retinaディスプレイ
一番の売り込みポイントであろうRetinaディスプレイは想像以上の美しさであった。それはとても滑らかで、”画面”という感覚が湧かないのだ。思わず触れて確かめたくなる程の滑らかさであった。これはグラフィック作業をする人間にとって欠かせない物になるのではなかろうか。iPhoneがRetinaに対応した時と同様に、一度使えば元のディスプレイには戻れなくなる事だろう。
・美しすぎる、ボディー
正直、見た目からスペックにあるようなパワーを想像する事は不可能だ。私がボディーを見たときの第一印象は「あれ? これか?」である。どういう事かというと、私はWWDCを観てそれがいかにパワフルかという事は頭に入っていた。重さとサイズも数字だけで理解したつもりだった。しかし、実物を見るまでは”パワフル=デカい”という固定観念が無意識のうちに働いていたのだ。故に実物を見た時、あまりの薄さと軽さに違う商品かと疑ってしまったのだ。
・美しすぎる、価格
これほど素晴らしい革命的製品が184,800円(2012年6月13日の価格)から買えるのだから驚きだ。プロセッサとメモリ、フラッシュストレージを最大まで強化してもわずか321,801円(2012年6月13日の価格)である。
”業界を変える”という事について
最後に、この事に触れておきたい。今回発表された"MacBook Pro Retinaディスプレイモデル"は業界を変える製品となるだろう。それも少人数の制作会社を大きく進化させる。PixarやFOXはモンスターマシンで制作を行っていると思うので、たいした事ではないかもしれない。だが、少人数の制作会社は場所もなければ予算もない。充実した機器で制作を行うというのはそう簡単な事ではないのだ。かつて動画投稿をしていた身だからこそ、マシンのスペックのため思い描く作品が制作出来ないストレスがどれほどのものかを十分知っている。素晴らしいアイディアだけでは作品を作れないのだ。それは動画だけでなく、同人誌を制作している人や、フリーの写真家などにもいえる事だろう。
"MacBook Pro Retinaディスプレイモデル"はそんな人々に光をあたえる製品だ。わずか18万円でクアッドコアのIntel Core i7と8GBのメモリ、NVIDIAのGPUに256GBのフラッシュストレージ、そしてRetinaディスプレイを搭載したマシンが手に入るのだから。特に従来の"MacBook Pro"と違い、フラッシュストレージが標準搭載なのは大きい。ハードディスクがいかに足を引っ張っていたかは、"MacBook Air"を使ってみて明らかになったからだ。さらに、Adobeのように十数万円もする編集ソフトを買う必要はない。Final CutやApertureといった素晴らしい編集ソフトがMacでは安価で手に入るのだから。